野球の走り込みは無駄なのか?【野球の走り専門家】が解説

野球の走り込みは無駄なのか?

野球界で尽きない、走り込みについての議論

多くの方が、根拠なく残る走り込みに疑問を抱き、苦しい思いをしてきました。

『イヤイヤ走る』

この中での走り込みはかなり危険です。


今回の結論は

野球選手に走り込みは必要なの?

良い走りでの走り込みはOK(パフォーマンスを上げる)

悪い走りでの走り込みはNG(パフォーマンスを下げる)

よくある話は

・『足腰を鍛える』

・『試合で走り込むシーンはない』

・『走れる選手がやはり強い』 など

言っていることはわかるが、少し雑。

今回は、少し論理的に見ていきましょう。

山中 昇

野球選手への走り方指導に特化した専門会社
株式会社 走研究所』の代表取締役

野球チームへの走り指導経験が70チーム以上
総勢1,000人を超える野球選手への走り方指導
100m走の自己ベストは10秒台の元陸上短距離選手

目次

野球界における走り込みのリアル

走り込みといっても、様々な種類があります。

以下は、X(旧Twitter)でとったアンケート結果↓

近年は短いダッシュが多い傾向のようです。

種類によっても、走り込みのメリットデメリットは違います。

後ほど整理します。

走り込みの良し悪しは、”走り方”が決める

前述の通り、良い走りでの走り込みはOK、悪い走りでの走り込みはNGです。

悪い走りがパフォーマンスを下げる

悪い走りでの走り込みを続けると、以下のようなデメリットを生じます。

  • 膝痛、腰痛のリスクUP
  • 前もも、もも裏、ふくらはぎなどの肉離れや筋損傷のリスクUP
  • 回旋しにくい身体になる
  • 末端部に頼る身体の使い方になる

③④については、投打や守備などにも悪影響が及びます。

悪い走りとは?

極端な写真で比較します。

1時間、左写真と右写真の体制でキープしたら、どっちがしんどい?

右がしんどいですね

お尻が後ろに残っている右写真のような走りは

膝関節周辺や前ももに過度に負担がかかり、

①~④のデメリットを引き起こしやすくなります。

イヤイヤ走ると、右写真の走りになりがちです。

消極的な気持ちで挑む走り込みは、とてもリスクがあります。

良い走りとは?

左写真のように、身体のほぼ真下に接地する走りは身体への負荷も少ないです。

長距離走の時は、こんなイメージで姿勢良く、走りましょう。

しかし0~30m程度の短い距離の場合は、
左写真のようなイメージです

重心(体重)が前に崩れている走りを目指します。

良い走りでの走り込みはOK(パフォーマンスを上げる)
悪い走りでの走り込みはNG(パフォーマンスを下げる)

です。

良い走りにするためにどうすればいいか。

この記事については今後また。

走り込みのメリット、デメリット

メリットは走る距離によって異なります。

取ったアンケートの距離のイメージで整理します。

短いダッシュ長めの短距離長い距離
良い走り・筋パワーUP
・加速力UP
・強いパワーを発揮し続ける力UP
・最高速度UP
・心肺機能UP
・筋持久力UP
悪い走り・怪我のリスク
・回旋動作が苦手になる
・瞬発的なパワーの低下
・怪我のリスク
・回旋動作が苦手になる
走り込みのメリット・デメリット

悪い走りでの走り込みはいずれも危険です。

ピッチャーの長距離走り込みは、パワーが低下してしまうという分析(Rhea et al.(2008))もありますね。

おすすめの走り込みメニューを1つに厳選

私が圧倒的におすすめする走り込みはは

良い走りでの30mダッシュです(もしくは塁間距離)。

うまく走れるのであれば、10本に留まらず30本くらい走っても良いくらいです。

『良い走りが難しい』というのが現状だと思うので、

分からない間は、10本程度に控えておくのが無難です。

おわりに

しきりに良い走りのことを述べましたが、それほど大切なことです。

良い走りが難しいんだ(涙)

という声が聞こえてきそうですが

ここ抜きには『走り込みは無駄なのか』問題は解消されません。

良い走りでの走り込みはOK(パフォーマンスを上げる)
悪い走りでの走り込みはNG(パフォーマンスを下げる)

です。

良い走りを学ぶ文化が当たり前になりますように。

参考文献
・野球の投球速度・バットスイング速度に影響をもたらす体力因子.澤村省逸、鎌田安久、栗林徹、清水茂幸、上濱龍也、黒川國児、福士宏紀.岩手大学研究紀要第5号53-62.2006
・大学野球の期分けにおける一般的準備期のランニングトレーニングが試合期の大学生投手の実戦状況下パフォーマンスに与える影響.赤池行平
・Rhea et al.(2008)Noncompatibility of power and endurance training among college baseball players.J Strength Cond Res.22(1):230-4.

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