スモールベースボールとは、試合を有利に進めるために小技や機動力を重視するプレースタイルです。効率的に試合を進められる一方で、派手なホームランや打撃戦が少ないため、「つまらない」と評価されることもあります。
この記事では、スモールベースボールにおける具体的な戦略やプレーの特徴、そしてなぜつまらないといわれるのかについて詳しく解説します。
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野球はランナーがホームに帰還することで得点となります。そのため、ランナーの動きが得点に直結していると言っても過言ではありません。ただ、走塁といってもどのような指導が正しいのかわかっていない指導者も多いです。
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スモールベースボールとは？
まずは、スモールベースボールとはどのようなものなのでしょうか。ここからは、ビッグベースボールとの違いと共に解説していきます。
スモールベースボールとは？
「スモール・ベースボール」とは、攻撃面で強打に頼らず、足の速さや細かな技術を活用する野球のことを指す言葉です。スモールベースボールは、投手力や守備力に優れたチームに採用されることが多く、「スモール・ボール」とも称されます。
この戦術では、盗塁や犠打などを駆使して相手チームを揺さぶり、僅かな点差での勝利を狙います。メジャーリーグでの具体例としては、長年ロサンゼルス・ドジャースがこの戦術を取り入れているだけでなく、2005年のシカゴ・ホワイトソックスでもみられました。
日本の野球界では、読売ジャイアンツの川上哲治監督が、1961年から1974年にかけてアメリカ式の野球を採用し、スモールボールの戦略を実行しようと試みたことがよく知られています。
ビッグベースボールとの違い
「ビッグベースボール（ビッグボール）」とは、盗塁や犠打といったアウトリスクを伴うプレーを避け、塁上にランナーを溜めてから強打者の一撃で大量得点を狙う戦略のことです。
この戦略は、メジャーリーグではレッドソックスなどが採用しており、強打者を揃えることができるチームに適しています。
ただし、この戦術は主力となる打者への依存度が高いため、相手の投手力が高い場合や主軸打者がスランプに陥った場合には効果が薄れるという点には注意が必要です。
スモールベースボールがつまらないと言われる理由
ここからは、スモールベースボールがつまらないといわれる理由について解説していきます。スモールベースボールがつまらないと言われる理由は以下のとおりです。
- 小技を活かした野球だから
- 観客はホームランを見たいから
それぞれ詳しく見ていきましょう。
小技を活かした野球だから
スモールベースボールの特徴の1つは、小技を駆使して得点を狙うことです。具体的には、盗塁やバント、犠牲フライなどの戦術が頻繁に用いられます。
盗塁は、一瞬のスピードと決断が試される緊張感が漂うプレーです。しかし、観客の視点から見ると華やかさに欠けるプレーとみなされることも多いです。バントも同様、成功すればランナーを進められる重要なプレーですが派手さには欠けるかもしれません。
このように、スモールベースボールはインパクトに欠けていてつまらないといわれるのは、プレーに派手さが足りない点が関係するのでしょう。
観客はホームランを見たいから
スモールベースボールがつまらないといわれる理由の1つに、観客の多くがホームランを期待しているという点が考えられます。
現代の野球では、スター選手による派手なプレーが注目されやすく、特にホームランはその代表格です。
強打者による豪快な一打は、スタジアム全体を興奮の渦に巻き込む大きなプレーです。ホームランには試合の流れを一気に変える力があり、その破壊力と見ごたえは他のプレーとは比較になりません。
スモールベースボールのように地道に得点を重ねるスタイルは、派手なホームランとは対照的です。そのため、物足りないと思ってしまうのも仕方ないのかもしれません。
スモールベースボールのメリット
つまらないといわれるスモールベースボールですが、良い点もあります。そこでここからは、スモールベースボールのメリットについて詳しく解説します。
短期決戦に強い
スモールベースボールの最大の特徴は、短期決戦に非常に強い点です。
トーナメント戦などのように「負けたら終わり」の試合では、１点の重みが非常に大きくなるため、その重要性はさらに増すでしょう。
スモールベースボールは1点1点を確実に取りに行く戦術なので、余計なリスクを冒さずに確実に勝利へ進んでいけます。
スモールベースボールでは、相手投手や守備陣へのプレッシャーも増すため、ミスを誘発しやすいです。ランナーが出塁した際は、バントやヒットエンドランなどを駆使して次の塁へ進むことで、相手投手に対するプレッシャーをかけられます。
このように、点を取るチャンスを着実に高められる点からも、スモールベースボールは短期決戦に強いといえるでしょう。
打者のスランプなどにも対応できる
スモールベースボールは、エースのバッティング力が低迷してもそれに対応する力があります。
強打者がチームを勝利へ導くビッグベースボールの場合、キーになるこれらの打者がスランプに陥るとチーム全体の打線が停滞してしまうことが多いです。しかし、スモールベースボールでは、強打者が不調でも小技を織り交ぜることで得点できるため、打線のつながりが途絶えることが少ないです。
特にバントや犠牲フライ、ランエンドヒットなどのプレーは、個々の選手が自分の役割を果たし、それがチーム全体の勝利に直結するという意識が強くなります。
このようなプレーの積み重ねにより、「チーム一丸となって勝利を目指す」という連帯感が生まれます。こうした連帯感は試合の中での困難な局面においても力を発揮するでしょう。だからこそ、スモールベースボールでは逆転劇や粘り強い戦いができるのです。
スモールベースボールで勝つためのポイント
スモールベースボールは、ホームランを狙わなくても細かい技術と戦術で1点を重ねることができる戦術です。ここでは、スモールベースボールで勝つための具体的なポイントについて詳しく解説します。
盗塁成功率を上げる
スモールベースボールにおいて、盗塁は非常に重要な戦術の1つです。盗塁が成功すれば、ランナーを得点圏に進めることができます。
盗塁では、足の速さだけでなく塁上でのリードやスタートの速さも大きく影響します。常に投手の動きを観察し、タイミングを図る練習を積み重ねることが大切です。
盗塁の練習方法に関してもっと詳しく知りたい方には、以下の記事もおすすめです。
バント成功率を上げる
バントは、ランナーを進塁させるための基本的かつ重要な戦術の1つです。バントの成功率が高ければ、それだけランナーを次の塁に進めることができるため、得点機会が増えることにつながります。
状況に応じてどのようなバントが有効であるかを判断することが、スモールベースボールを成功させる鍵となるでしょう。
守備力を上げる
守備力を上げることも、スモールベースボールで勝つための重要なポイントとなるでしょう。堅実な守備でミスを最小限に抑えることで、相手チームに追加点を許さず、接戦をものにすることができます。
スモールベースボールでは、相手に点を与えないということは勝利のための大きな要素です。守備力を上げることで相手の得点を阻み、自チームを勝利に導くのです。
まとめ
スモールベースボールがつまらないといわれる理由には、小技を主体としたプレーと、観客が期待するホームランのように華やかなプレーとのギャップがあることが挙げられます。
一方、スモールベースボールはその高度な戦略と技術が光るプレースタイルであり、その良さを理解することでの楽しみ方もあるでしょう。
大会や試合の中で見逃されがちな小さなプレーにも注目し、その魅力を再発見することでより深く野球を楽しめるのではないでしょうか。
野球の走りを改善するなら走研究所がおすすめ
野球はランナーがホームに帰還することで得点となります。そのため、ランナーの動きが得点に直結していると言っても過言ではありません。ただ、走塁といってもどのような指導が正しいのかわかっていない指導者も多いです。
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